一人親方として長年経験を積み、建設業許可を取得して仕事がどんどん入ってきて売上や動くお金が比例して大きくなっている。
税理士から「法人化したほうが良い」という言葉は聞きつつも仕事で忙しくしていると、税金の金額にびっくり!

建設業は動くお金が大きく、また皆さん非常に(本当に!)現場で忙しいため税金の納付書でビックリしてから初めて法人化を考えられる方は特に多いです。

ですが法人化(法人成り)を検討する際、建設業許可との兼ね合いは非常に重要となります。

この記事では法人化のメリットを建設業専門の行政書士が建設業許可の取得・維持の観点から中心に解説します。


1. 建設業許可における「経営能力」の継承と安定化

一人親方が法人化する最大のメリットの一つは、「経営業務の管理責任者(経管)」としての経験を、組織として安定的に維持できる点です。

  • 個人事業の場合: 事業主本人が引退したり、万が一のことがあったりした場合、その時点で建設業許可は失効します。
  • 法人の場合: 許可は「法人」に対して与えられます。役員の中に要件を満たす者がいれば、代表者が交代しても許可を維持することが可能です。これは将来的な事業承継や、会社としての継続性を担保する上で極めて重要です。 

2. 社会保険加入義務化への対応と信頼性

2026年現在、建設業界では社会保険への加入が事実上、現場入場や許可更新の必須条件となっています。

  • 法定福利費の透明化 法人化すると社会保険(健康保険・厚生年金)への加入が義務付けられますが、これは「適切な経営を行っている」という証明になります。
  • 建設業許可との連動 建設業許可の申請・更新時には社会保険の加入状況が厳しくチェックされます。法人として社会保険を完備していることは、元請け業者からの信頼に直結し、結果として大規模な案件や公共事業への参画を容易にします。

3. 公共工事(入札)への参入障壁の緩和

将来的に公共工事への参入しどんどん入札に参加していくには、法人化はほぼ必須のステップです。もちろん個人事業主(一人親方)でも公共工事の入札は可能ですが、加点する要素が法人と比べて限定されることが多いです。

  • 経営事項審査(経審) 公共工事の入札に参加するための「経審」では、法人のほうが評点(P点)を上げやすい構造があります。例えば、適切な会計処理や監査体制、社会保険の完備などが加点対象となります。
  • 受注金額の制限撤廃 軽微な建設工事(500万円未満)を超えて受注するには建設業許可が必要ですが、法人化して組織力を高めることで、500万円以上の高額案件を安定して受注できる体制が整います。 

4. 税制面でのメリットと内部留保

売上規模が大きくなると、所得税(累進課税)よりも法人税の方が税率が低くなるケースが多く、経営の安定化に寄与します。 

  • 役員報酬による所得分散 自身を役員とすることで、給与所得控除を適用でき、所得税を抑えることが可能です。
  • 経費の範囲拡大 法人では、生命保険料や賃貸住宅の社宅扱いなど、個人事業主よりも経費として認められる範囲が広がります。
  • 内部留保の活用 節税によって手元に残った資金を、将来の建設機械の購入や人材採用(技術者の確保)に充てることができ、これが建設業許可の「営業所技術者」の層を厚くすることに繋がります。 

5. 人材確保と「技術者要件」の充足

建設業許可には「営業所技術者」の配置が不可欠ですが、法人化は優秀な人材を惹きつける一助となります。 

  • 福利厚生の充実 社会保険完備の法人であることは、若い技術者や有資格者の採用において強力なアドバンテージとなります。
  • 組織的な資格取得 法人として従業員の資格取得を支援し、複数の専任技術者候補を育成することで、許可が取り消されるリスク(技術者の退職による欠格)を分散できます。

まとめ

一人親方が法人化することは、単なる税金対策ではありません。建設業許可を「個人の資格」から「会社の資産」へと昇華させる手続きです。

2026年の建設業界では、コンプライアンス(法令遵守)がこれまで以上に厳格に求められています。法人化によって社会的信用を獲得し、建設業許可を軸とした中長期的な経営基盤を構築することは、持続可能な事業運営において非常に有効な手段と言えます。

まずはお近くの建設業に精通した行政書士などの専門家に相談し、ご自身の現在の売上規模や今後の目標に合わせた「法人成りのタイミング」を相談されることをお勧めします。

事業者様それぞれで現在置かれている状況は違うのでもっともよい法人化のタイミングや法人の内容(目的や決算月など)を事前に相談することは非常に重要です。
当事務所は建設業専門の行政書士が複数所属している行政書士法人です。「法人化したいけどどうしたら良いかな?」というご相談はいつでも無料で相談に乗らせて頂いておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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