電気工事業において建設業許可を取得することは、税込500万円以上の高額な工事を受注できるだけでなく、社会的信用力の向上や融資の受けやすさにもつながる重要なステップです。 
ただ、建設業許可のハードルをクリアするためには様々な要件があります。加えて電気工事業のみ他の業種の建設業許可と違い、独特の手続きが発生します

2026年現在の最新の法制度に基づき、電気工事業で許可を取得する際の重要ポイントや陥りやすい落とし穴、および「電気工事業登録」との違いについて詳しく解説します。


1. 「建設業許可」と「電気工事業登録」について

電気工事業を営む上で最も注意すべき点は、建設業法に基づく「建設業許可」を取得しただけでは不十分だという点です。 

と言うのも、電気工事には電気工事士法および電気工事業法(電気工事業の業務の適正化に関する法律)が適用されます。
電気工事を普段からされている方は【電気工事業登録】という言葉を聞いたことがある方or現在登録しているという方も多いのではないでしょうか?

この登録は建設業許可を取得前と後では名称が変わり、「みなし登録電気工事業者」という名前となります。既に電気工事業登録を行っている方は改めてみなし登録の届出を行う必要があります。(申請手数料は無料です)


簡単に整理すると以下のようになります。
【建設業許可の電気工事業を取得】→税込500万円以上の電気工事の請負が可能になる。
【電気工事業登録】→一般用電気工作物等や自家用電気工作物を触れるようになる。


これら2つが組み合わさることでようやく税込500万円以上の一般・自家用電気工作物の請負工事が可能になる…という形となります。

電気工事だけはいくつかの法律が絡み合っていますね。


注意点: 建設業許可だけを持っていても、電気工事業法の届出を怠ると、一般用電気工作物の工事(住宅や小規模店舗など)を行うことが違法となります。

2. 許可要件の「経営業務の管理責任者」

建設業許可を取得するためには、経営層に一定の経営経験を持つ者がいる必要があります。 

常勤の役員(または個人事業主)のうち一人が、建設業の経営経験を満5年以上持っていること。

ここで言う経営経験とは役員や個人事業主として建設工事を行い、加えて、きちんと税務申告をしている期間となります。この満5年での証明が最も一般的です。

全く別の業種(建設業以外)での経験は残念ながら使うことはできません。
もちろん他の方法での証明もありますが、まずはこの要件に該当するかどうかを私自身も確認します。

3. 「営業所技術者」の資格と実務経験

各営業所に、電気工事の専門知識を持つ「営業所技術者」を常勤で配置しなければなりません。 専任技術者とも言われますね。

一般建設業許可の場合は以下のいずれかが必要です。

資格保有者: 第一種電気工事士、第二種電気工事士(免状交付後3年以上の実務経験)、1級・2級電気工事施工管理技士など。
ただ先ほどの「電気工事業登録」は電気工事士しか登録できないので、大抵は電気工事士の資格での許可取得となりますね。

注意点: 営業所技術者は「常勤」である必要があります。他社の技術者と兼任したり、遠方に住んでいて通勤実態がない場合は認められません。 

4. 財産的基礎(自己資本)の確認

許可申請の直近の決算において、以下のいずれかを満たす必要があります。

  • 自己資本(純資産)が500万円以上であること。
  • 500万円以上の資金調達能力があること(銀行の残高証明書で証明)。 

注意点: 創業直後の場合、資本金を500万円以上に設定しておくのが最もスムーズです。また、赤字が続いて債務超過に陥っている場合、残高証明書が必要となりますが、有効期限(通常1ヶ月以内)があるため申請のタイミングに注意が必要です。 

5. 誠実性と欠格要件

申請者(役員全員、支店長など)が、法律に違反して罰金刑を受けていたり、暴力団員でないことが条件です。

経験上は罰金刑まではセーフのことが多いですが、執行猶予以上となってくると許可取得は難しくなります。

注意点: その他、過去5年以内に建設業法で重い処分を受けている場合は許可は下りません。また、役員の中に軽微な交通違反以外の刑事罰(特に傷害や飲酒運転による執行猶予など)を受けた人がいる場合、個別に確認が必要となることが多いです。

6. 社会保険への加入義務化

2026年現在、建設業許可の取得・更新において「社会保険(健康保険・厚生年金・雇用保険)への加入」は完全に義務化されています。

注意点: 未加入のままでは申請自体が受理されません。個人事業主で従業員が5人未満の場合は適用除外となるケースもありますが、法人の場合は代表者一人の会社であっても社会保険への加入が必須です。 
要は加入すべき保険に適切に加入しているかどうかが要件となります。

7. 営業所の実態確認

許可申請では、営業所としての実態(看板の掲示、電話、机、パソコン)が写真で厳格に審査されます。

注意点: バーチャルオフィスやレンタルオフィス(個室でないもの)では許可が下りないこともあります。また、自宅を営業所にする場合は居住スペースと事務スペースが区分けされていることが求められるケースもあります。

 

まとめ:電気工事で建設業許可を取得するために

電気工事業での建設業許可取得を確実にするためには、まず国土交通省の建設業許可ガイドラインを確認するか、各都道府県の土木事務所が発行している手引きを入手することをお勧めします。

しかし、建設業許可の取得は多数の書類の収集やこれまでの実績の洗い出し、役所への交渉など様々な手続きが必要となります。

自分でも許可が取れるかな?」という判断はぜひ建設業専門の行政書士にお問い合わせください。

当事務所ではいつでも許可取得が可能かどうかの判断を無料でさせていただいております。

どうぞいつでもお気軽にお問い合わせください。




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